常楽さんの健康ブログ

健康について考えるブログです。

基本を押さえて自分に合った健康法を見いだすのが良い

世のなかには数多と健康法と称するものがある.それぞれいちいち,それなりに理に適っているものも多い.問題は私たちの遺伝子は各自千差万別であり,果たしてそれらの健康法が自分に適したものかは不明である.このことを私が認識させられたのは最近読んだ五木寛之氏の「医者に頼らず生きるために私が実践している100の習慣」という本を読んだ時だ.五木氏は昭和7年生まれの81歳になられるそうだが,お元気でご活躍されている.この本の中で五木氏は「身体語」をいう言葉をしばしば使われている.自分の体とコミュニケーションを良く取って、現在の自分の体調がどういう状態なのかを頻繁に把握することが大切だと言われている.まさに,我が子を愛するがごとく自分の体と接触している姿が見えてくる.

健康の基本はバランスのとれた食事,十分な休養(睡眠)そして適度の運動である.五木氏もこの基本を十分認識されていると思われるが,私がびっくり・仰天したことを実行されている点が一点だけあった.それは睡眠時間が昼夜逆転した生活だ.毎日午後の1時か2時頃に目を覚まして,夜の12時頃から朝の5時前後まで原稿を書かれて,朝の6時頃に眠りにつくという生活をなんと40年以上も続けておられるとのことである.

地球上の生物にはすべてサーカディアン・リズムと呼ばれる体内時計を持っており,人間の場合には朝の光を浴びることで目を覚まし,夜暗くなると眠くなるように体内のホルモンが分泌される仕組みになっている.そしてこうしたホルモンの分泌に伴って体温・血圧・自律神経なども調整されている.

一方で人間の体は環境にうまく適応しようとする能力も備えている.五木氏の昼夜逆転の生活はとても一般的には勧められるものではないが,人間の適応能力の凄さも教えて頂いた思いである.