常楽さんの健康ブログ

健康について考えるブログです。

人生100年時代

 最近は「人生100年時代」という言葉を良く見聞きすることが多くなった。これはイギリスのグラットン教授の「THE 100-YEAR LIFE」というタイトルの本に由来すると言われている。この書物の中で教授は2007年生まれの子供の寿命が日本及び欧米の各国で100歳を超えると予測しており、その中でも日本は最長の107歳と予測されている。こうした事もあり、政府も安倍総理を議長とする「人生100年時代構想会議」というもの2017年9月に立ち上げたこともあり、一挙にマスコミなどでも取りあがられるようになったと思われる。

 しかしながら、世の中の動きや若い人たちの生活スタイルを見ていると「本当に人生100年時代が実現するのだろうかと疑問に思うのは私だけだろうか。

世の中の動きは益々利便性を求めて研究が進んでいる。「出来るだけ便利で・迅速で・快楽に」が先端技術の研究者の中では万人が認める無言の内でのテーマなのだろう。しかし、忘れてはならないのはこうした事が人間の体内における細胞たちへの計り知れない影響だろう。人の体内はある意味ではデジタルであり、ある意味ではアナログである。人類は数百年前に誕生して以来食物を得るために日常的に体を動かしていた。こうした意味からも常に筋肉を適度に動かしていることが必要といえる。

 こうした事を踏まえて都内の駅の階段には階段の利用を勧めるメッセージが書かれるようになったが、ほとんどの人には無視されて皆エスカレーターやエレベーターの方に集まっており、こうしたメッセージが寂しく白々しく映っている。また、スマホを片時も離さないでいることでスマホ依存症とも思える状態の現代人は「新型の頭脳流出」と言われる研究論文が発表されるようにスマホなしではひと時も過ごせない状態になりつつあることなどを考えると、2007年生まれの世代に「人生100年時代」が到来するとは考えにくい。

 もう少し適度に体も頭も動かす生活スタイルが世の中に普及することを願う。