常楽さんの健康ブログ

健康について考えるブログです。

人はなぜ年取ると時間の経過を早く感じるようになるのか

私は太極拳をやっているので高齢者の皆さんと話をする機会が良くある。そのような時ほぼ10人中10人の人がうなずくことが「時間の経過を早く感じる」ということだ。

それでは、なぜ年を取ると時間の経過を早く感じるようになるのだろうか。フランスの科学者アレキシス・カレルが「人間この未知なるもの」という本の中で以下のように大河の流れの例えを使って説明している。

“大河の流れに沿って歩いているとイメージしてみよう。午前中はまだ元気があり足取りも軽く歩いているため大河の流れが遅いと感じる。お昼頃には少し足取りも遅くなり大河の流れと同じくらいとなる。そして夕方になると疲れも出て足取りは遅くなり、大河の流れの方が速くなってくる。”

これは「午前中」が少年期、「お昼」が青年期、「夕方」が中高年期の例えとなっている。つまり、少年時代は成長著しいため私たちの体内では活発に代謝がなされているおり時間の流れが遅いと感じるが、年とともに年々代謝が遅くなってくるため、逆に大河の流れは一定であるにもかかわらず、私たちは相対的に時間の経過を早く感じるようになってしまうようだ。

子供の時と時間の経過の早さに変わりはないが、私たちは日々年々時が瞬く間に過ぎて行ってしまうと感じるのは生理的に止められないようだ。したがって、私は「今この時」を大切にすることが重要だと思っている。