常楽さんの健康ブログ

健康について考えるブログです。

2017-01-01から1年間の記事一覧

「新型の頭脳流出?」-スマホ依存症は認知機能の低下を招くー

「頭脳流出:スマホを傍に置いておくだけで認知機能を低下させる。」と題する論文(The Consumer in a Connected World誌8月号)が発表された。 この論文によると、日頃からスマホを使用している520名の大学生の男女を対象とした研究で対象者を3群に分けて、第…

健康と病気は同じ連続体上にある②

去る3月のこの欄で表題①について書いた。これはアメリカの社会学者アーロン・アントノフスキーの理論であるが、英語オリジナルの表現は「健康」が”Ease”で、「病気」が”Dis-ease”という表現で説明されている。実は、この方が「同じ連続体上にある」という説…

「適度な運動」と「ご機嫌な気持ち」が健康維持には大切

欧州の格言に「遺伝子が弾丸を込め、生活習慣が引き金を引く」というのがある。これは、「例え持って生まれた遺伝子の中に悪質な病気を引き起こす可能性のある遺伝子が含まれていたとしても、正しい生活習慣を維持しておれば発病はしない」という事を言って…

利便性とそのリスクとの相関性

1月のコラムで私は「利便性の向上とそれによる代償」について書いた。交通手段の飛躍的な発展によって現代人の私たちの行動範囲が飛躍的に広がった反面、運動不足による生活習慣病の拡大という高価な代償を支払うことになった。 さらに、インターネットの登…

ビタミンDの健康効果

ビタミンDは一般的に腸内でのカルシウムの吸収を高めて骨や歯を丈夫にすることは良く知られていることだが、最近の研究ではさらに、心臓疾患、がん、自己免疫疾患、肥満や認知症、インフルエンザなどの予防や免疫力の強化にも効果があるだけでなく、長寿と関…

ため息は自己防衛の生体反応

昔からため息は体に良くないという事がいわれているが、最近はむしろ体に良いといわれるようになった。どうして昔の人はため息を体に悪いと考えたのだろうか。 ため息はどんな時に、あるいはどんな人に多く出るのかを考えて見ると良く理解できる。一般的に不…

健康と病気は同じ連続体上にある

アメリカの健康社会学者アーロン・アントノフスキーは「健康と病気は別個のものではなく、私たちは健康と病気の連続体上のどこかに位置している」と述べている。 つまり、すこぶる元気で健康に感じる時は連続体上の健康側に近い位置にあり、朝から体がだるく…

利便性の向上とその代償について

時代の変化とともに世の中がだんだん便利になってきている。 18世紀の産業革命を皮切りにして陸海空で今まで人類が経験したことのなかった夢のような交通手段が発明されたことで世界的に人の移動が飛躍的に高まった。さらに車社会とIT革命の普及により、かつ…